ずいぶん昔のことですが、私には当時つきあっていた異性がいました。
正式に仲間内では、つきあっている二人と認識されていたと思います。
そして当時、私は私なりに、彼のことが好きでした。
そして、彼は、いまひとつフラフラしたところのある人でした。
私がいながらも、ほかの女性と、沢山話すし、そのことを私にも伝える人でした。
そして、私はそのことを、とても嫌だと感じていました。
その話の中に、これから出てくるAさん(女性で、彼と私の共通の知り合い)の名前もありました。
ある日、彼が私に言いました。
「この間、Aさんとコンサート会場で会ったのに、
無視したそうだな。怒っていたぞ。」
というものです。
その時、私は、自分が確かにそのコンサート会場に行ったことを、思い出しました。
そして、そのAさんが、私に声をかけてきたこと、
さらには、私が思いっきりわかりやすく、彼女を無視している場面を思い出しました。
「そんなことはあったけど、あれって夢じゃないの?」
って、最初はまず思いました。
「夢」の部分は、その時、結構本気でそう思ってます。
しどろもどろになって、彼の前で歯切れの悪い会話をしていたことを覚えています。