次に目が覚めたのは、集中治療室の中でした。
どうやら、手術は終わったようです。
体はもちろん動かせません。
天井を眺めるのと眠るのを、ただ繰り返していました。
しばらくすると、病室に移動しました。
リハビリのスケジュールを説明されたので、一生懸命取り組もうと思いました。
結果、2週間のリハビリのところを、10日間で、退院しました。
自宅で家事をしながら、リハビリの続きです。
違う人生に舵(かじ)を切るために、何をしたらいいのだろうと、考えます。
歩いて、お墓参りに行くことにしました。
たぶん、それが私の体力的に、ちょうどよい距離だっだと思います。
できることが、少しずつ増えていきました。
次に、
「何故これほどの目に、あわなくてはならなかったのか?」を考え始めます。
自分の中に浮かんだ答えは、
「自分自身の声よりも、他人の声を取り入れて生きていたから。」でした。
私は昔から、相手の人が何を考えているか、わかることがありました。
すると、つい、相手が喜ぶことをしてしまいます。
それが積み重なっていき、いつしか
私は、自分を尊重することを忘れ、それだけでなく、
何が自分の望みなのかも、わからなくなってしまいました。
ヘルニアの痛みは、
自分を尊重することを忘れた私への、
「内側の私自身からの抗議」だと思いました。
イヤなことも、痛いことも、経験したくはありません。
でも、経験しないと、わからないことも、私にはありました。
原因がわかったので、次は、行動パターンを変えていく番です。
これが、また、時間のかかるプロセスでした。